OHK改造論!!(フジテレビ系列岡山放送)

2年前?フジテレビ改造論ってのをやったんですよ。あれからフジテレビ、視聴率的にはそこを抜けたかなぁと思います。私の考え通りにはほとんどなりませんでしたが、今文句はほぼない。(まぁけどテラスハウスの一件は割と企業の危機だと思うんで頑張って頂くしかない)ということで、今回は!「OHK改造論!!」実は私、岡山出身だったんですねぇ。「クセが凄い」と称しているのは、岡山出身ノブさんのをパクったということなのでした。。。これ始めた際はここまでブレイクしてなかったんで、先見の明あるなぁと同時にやっちまったなぁという想いです。。。あと、素人が適当に思ったことを並べてみた的外れな駄文ですから「クセが凄い」ということで逃げてるんですよね。あてにするなよと。ということで、もう少し狭い視野でOHKに文句を書いてみよう!批判だよ!!僕はこれまでほとんど称賛しか書いてないがどこまでが批判で許されてどこから誹謗中傷なんでしょうね。名誉毀損とか営業妨害とかねどこからなんでしょうね。様々なリスクを抱えながらも僕は挑みます。

hypnosis772.hatenablog.com

こうやって貼り付けてきたけども厳密にはアウトなんだよね。収益0でやってるから勘弁してよぉ。。。

・金バクに男性アシスタントをプラスする

金バクというロケ番組があるんですよね。街ブラして魅力を発見するようなオーソドックスな番組ですよ。が、レギュラーは女子アナ一人なんですよね。地方女子アナの力量ってしれてるんで完全にゲスト頼み。だからって女子アナにもっと頑張れよってのは難しいと思うんです。凄い重荷で頑張ってらっしゃる。ゲストの人にもっと伸び伸びやって頂くにはもう一人男性芸人辺りを足したらいいんじゃないですかね。OHKによく出る芸人さんって何人かいらっしゃるんですよ。週替わりでもいいから。予算的にも二本撮り二週連続放送にしたらどうにかなるんじゃないですか?それと出来ればテロップでスタッフがツッコミ入れるの止めてほしいんですよ。あれ相当センスある人じゃないと面白いの入れられないと思う。芸人さんにツッコミ入れてもらうことでカバーしたらいいんじゃないかと。

 

ハナコのBuzzリサーチを大幅にリニューアル

ハナコのBuzzリサーチというあのハナコさんがMCをやってる番組があるんですよ。要は岡山香川の変わったものや場所を紹介する番組なんですが、正直申し上げてだいぶ気に食わない。月曜から夜ふかしとか水曜日のダウンタウンのイメージなのかナレーションが冷めた感じで全体的に小馬鹿にしたような流れなんですよね。これ地方がやると凄く陰湿に見える。普通のナレーションでいいと思いますがね。ハナコさん僕は大天才集団と思ってるんで、田舎者は小馬鹿にしちゃいけない思いますよ。で、「Buzzらせる」をコンセプトにしてて随時内容は公式YouTubeで公開されてる訳だが、バズったと言えるのはただただハナコさんがコントを披露した回でスタッフの頑張りはまるで報われてない。やっぱり変な銅像を紹介してもよっぽど変じゃない限りそんなに興味湧かないと思いますよ。内容をガラリと変えた方がバズると思うんです。私の経験則からしてバズりやすいのは「なぜ」と「ランキング」ですね。興味を持ってもらうことが大切。例えば「岡山は桃太郎が有名だけど、なぜ桃なの?」岡山は白桃が有名ではあるけど桃の生産1位ではないですから「なぜ」と思う人は見てもらえるはず。「ハナコが選ぶ岡山ブランド桃ランキング」制作費かかり過ぎるかもしれないけど、岡山ブランド桃を沢山用意して食べてもらってランキングを発表。あくまでもハナコの評価としとけばトゲはないし桃初心者は参考に桃上級者は「分かってねぇなぁ」とか文句言いながら楽しめるという採算。やっぱYouTubeに上げるのなら放送エリア外からも見てもらいたいですから岡山香川以外の人が楽しめる岡山香川の情報を提供した方がいいと思います。それとこれ豆知識ですけど、動画時間は10分ちょっとくらいが一番収益的にいいらしい。一回の放送で2ネタ用意して2本に分割してUPしたらいいんじゃないですか?まぁけど、「むせ美女」とかいう人権軽視の昔のバラエティみたいなノリを敢えて地方でやってる姿勢自体は結構好きだったりするんですよね。。。

 

ここまでは番組に対する文句でしたが、編成にも口出ししてみよう!いろんな事情があるだろうに飛び込んで文句を書く。社会人じゃないから許される暴挙だ。。。

 

ノイタミナのネット

ノイタミナといえば深夜アニメ枠なんですけども、OHKはやってないんですよね。これは全国番組でも言っていたんでそうだと思うんですけど、岡山県民はオタクが多い。私の周りもそうでした。放送してくれよ!って思うんですけどね。あと、ワンピースを東京と合わせてくれませんかね?。。。

 

・志村枠なんで無くしたんだろ

志村けんさんの深夜枠いつのまにか放送しなくなったんですよね。こんな事態になってしまいましたけど、だからこそ偲びたい。

 

・カンテレ少なくなったよね。。。

昔はたかじんさんの番組とかよくやってたように思える。たかじんさん亡くなってから全体的に関西の番組凄く少なくなりましたよね。東京も大阪もバランスよく観られる感じが好きだったのに、どうしようもないのかなぁ。。。

 

ちょっとブレイク。文句ばかりで訴えられたくないのでOHKの好きなとこを挙げてみよう。

 

ブランディングの巧さ

いわずもがな、OHくんを始めブランディングの巧さは全国でもトップクラスと思います。その結果、フジテレビはボロボロなのにOHKは視聴率的にまだ健闘してますよね。素晴らしい。

 

・学歴偏向しない人財

地方局といえども多くの局員は早慶出身だったりするんですよね。けど、OHKは結構いろんなタイプ人がいる。その結果圧倒的に華があります。神谷文乃さん可愛らしさが好きだったなぁ。矢野みなみさんは正直苦手なタイプでしたが時代にフィットした朗らかさがあった。今川奈緒さんは品がある。作り笑いに見えるけどこれから慣れていくのだろう。やはりいい人の集まりと思いますよ。

 

・青バック提供クレジット

スッゴイマニアックを最後に。再放送などでスポンサー紹介の際に青い背景で大昔に録音したようなナレーション未だに使ってるんですよ。けどこれスッゴイ懐かしいんですよね。個人的にはいつまでも使用してほしいなと思います。

 

ここからは「こんな番組があればいいなぁ」という超個人的な願望を書きます。もしOHKの方がご覧になってて使えそうなら是非無許可でパクって頂いて大いに結構。嬉しい限りでございますので。

 

かが屋が輝かしき日々

タイトルは何でもいいんですけどね。かが屋のお一人は岡山出身でお二人とも独創的感性は大天才と思うんですよ。で、地方局で最も成功した番組といえば、どう考えても水曜どうでしょうですよね。水曜どうでしょうって圧倒的に独創的ですよね。地方局が全国で成功するには独創性で勝負するしかないと思うんです。かが屋なら可能だと信じたい。じゃあどうやって独創性を出すかってのが難しすぎる訳ですが、タモリ倶楽部みたいなことしたらいいんじゃないの?ロケをして岡山香川の街を弄ってもらったり、お土産とかを考案大喜利とか何でもいいや。編集を凝りたいですね。ナイトスクープくらいのテロップの少なさ薄暗さにしたり。ニッチだけど固いファン作りを狙います。

 

・藤原史織と280万分の…

藤原史織さん、皆様絶対ご存知のはず。ブルゾンちえみさんです。ご存知岡山出身です。280万ってのは岡山香川の総人口です。ブルゾンちえみとしては引退されて本来ならイタリアに留学してたはずなんですがこういう事で保留に。実は藤原さん今の方がスッゴイ面白いんですよ。ヴィーガンだったりブルゾンを本来の自分と真逆のキャラだったとか言ってみたり、、、使いづらいかもしれないが敢えて真面目な番組にぶつけてみたい。岡山香川の他局では「プライドせとうち経済のチカラ」「自由人会社人」とかいう番組がありますから、藤原さんと主に岡山香川の企業のトップと対談するような番組。賢くて知的好奇心溢れる方ですから盛り上がる気がするんですよね。

 

その他

 

・haremachiTVについて

OHKは岡山イオンと深く繋がりを持ってて施設内スタジオとか街頭テレビみたいなので独自放送したりしてます。が、正直観ている人ほとんどいないような。あれ収益上がってるんですかね?今後はどうしていくつもりなのだろうか。あと、並行してharemachi Girlってのをやってるんですよ。あれが良く分からない。おかやま美少女コンテストというのがあってそれで良い成績をあげた人がやってるんですけど、おそらくOHKの社員ではない。都合いいように使われてる気がしなくもないんですよね。なんかのイベントやる時に安く上がるなぁみたいなね。大事な時は女子アナがやるだろうし本当に大事な時は桜井日奈子さんを呼ぶんだろう。個人的には中学校の時の同級生なんかも居たりして向こうは僕のこと覚えてないか思い出したくもないかと思いますけどせっかく作ったのならもっと大切にしてあげてほしいなと。彼女達は人生をかけて挑んでるはずなのでね。そもそも論、これだけポリコレがどうとか言われる中で今時美少女コンテストを新設するかねってのはありますよね。個人的には容姿を評価する機会はあったっていいとは思いますが。まぁ間とって美少年コンテストも一緒にやってharemachi Boyも作ればまだ収まりはいいのかなぁと思います。

 

ということで、ストーカー気味の長い悪口でした!これで誹謗中傷と呼ばれるなら言論に自由は無いなぁと思いますよ。私は批判する際は自分なりの改善案を必ず挙げるようにしております。つまり、それだけテレビが好きなのです。僕がこれまで生きていく中で最も支えてくれたのは間違いなくテレビなのですから。

今やネットが繁栄してテレビは衰退産業。でも火を消してはならない。なぜなら同じ時間に同じ娯楽を共有するという連帯感はネットでは作りづらいから。連帯感こそテレビの価値だからです。これが無くなると分断社会はさらに加速すると思います。テレビ局員は頭が良くて体力があって経験実績があってコミュ力があって、、、勿論そういう人がなるべきと思いますよ。が、その火を消さないために今テレビ局に足りてないのは「テレビを愛する人」「その地域を愛する人」「人を平等に愛する人」じゃないでしょうか?その心を持った方にテレビという文化を繋いでいってほしいと願います。それがテレビを存続することになるし長期的には地方を存続すること人と人との繋がりを存続することになると思います。

散々悪態をやり重ねてきても最後に良い風なことを言えば許されるだろうというのは「めちゃイケ」のせいです。。。だから、あえてこうやって終わらせてみよう。僕がこうして生きてこられたのはみなさんのおかげでした!!!

 

 

さんま御殿に出演した「ほのか」さんについて

こういうのをやると、誹謗中傷とか言われがちなんでね、そういうつもりはないってのは予め書いておきます。ていうか、どっちかというと同情的に書きます。そして、一度観た限りで見直したくもないので事実と異なる部分も出てくるかもしれないのはご了承願いたい。

 

 

・ほのかさんとは?

僕も全く知らなかった人なんで最初にちょっとだけ紹介。ほのかさんとは現在24歳のモデル。元ビールの売り子。おのののかさんの後継者みたいなもんです。で、ちょいちょいテレビ出演してきたらしいが、今回プチ炎上してるのは「さんま御殿」での振る舞いである。

 

・プチ炎上の経緯

ほのかさんが炎上したのは端的に言えば空気を全然読まなかったからである。安斉カレンさんへのフリを勘違いして話し始めて苛立たせたり、他の人の話を奪って話し始めて全然つまんないことしか言わないから困らせたり、、、結果、SHELLYさんに怒られ、春菜さんは代わりにさんまさんに謝ることでどうにか笑いに繋げていた。最終パートではついにいよいよ全く喋らなくなってしまった。

 

 

放送を観ていて思い出したのは、偶然にも木下優樹菜さんであった。水曜日のダウンタウンの企画で、パネラーのアイドルの発言が全て博多大吉さんの指示だったんです。が、その発言があまりに頓珍漢でスタジオドン滑り。木下優樹菜さんは持ち前のガチ恐喝顔になってしまいました。。。まぁあれは、ユッキーナがああなるのは分かる。アイドルも上手くやる器量ないのは自明だから企画に無理があったのと大吉さんが下手だったのは悪いな。ユッキーナ、復帰早々コウメ大夫で笑ってしまったのかい?木下プロダクションに入るのかい?。。。

 

・ほのかさんが悪いのか?

ということでそりゃ炎上するわいなとは思う。多分紳助さんとか上沼さんならガン無視決めたり黙らせたりした可能性だってあるだろう。ただ、必ずしもほのかさんが悪い訳でもない気がするのだ。まず悪いのはプロデューサー。無観客でゲスト人数も減らしてるのに知名度も実力もない人を呼んじゃいけない。二に事務所じゃないか。恐らくさんま御殿に出演するのにあたって丸腰では挑まないはずだ。ここからブレイクしたタレント沢山いるからね。打ち合わせも練習も事務所内でやったと思われる。というかやったと信じたい。というのも思い出したのは東京03のコントだった。同窓会で予め面白話を用意してきたのはいいが、会話の流れとは違う面白話を唐突に始めてしまうから変な空気になってしまうというコント。今回はこれに近かった。「ホンマでっか」を「さんまでっか」と言い間違えるとか考えてきた感じがするもの。そして面白くないボケだ。本人の意志で考えてやったなら才能のないヤベー奴でどうしようもないんだが、どうも事務所の指示でやった気の毒な空回りに見えてしまうのだ。

 

・さんま御殿も悪い

そもそもさんま御殿の空気感は恐い。出演者がこんなに緊張してる番組なかなかないと思う。それはさんまさんの速いテンポ、話の流れ、その場で生み出されるお約束に付いていかなくては場を乱すことになるからだ。それを彼女は全部ぶった斬った。練習通りを守ろうとするとこうなるねん。彼女がまともな精神ならかなりしんどかったと思う。逆にこんな空気で何も察していないのであればそのメンタルは宝物だから大切にしてほしいくらいだ。そして、今回に関しては環境も最悪だった。さんまさんがその場で叱りつけるともっと空気悪くなるとかパワハラとか色々考えたのか今回は彼女に直接苦言はしなかった。しかし、さんまさん以外全員女性なのもあるのか、他メンバーが叱りつけたり無視したり陰湿な空気になっていった。ダウンタウンなら「お前は黙っとけ!」くらい言って場は救われたのかもしれない。。。

 

・まとめ

今回のほのかさんの言動は大失敗だったと思わざるを得ない。多少の失敗は面白がって次に活かされるかもしれないが、Mステのタトゥーのように事務所の指示であっても大き過ぎるミスをしたらチャンスは無くなる。正直これを観てほのかさんを使いたくなったテレビ関係者は誰もいないんじゃないか。ほのかさんはほのかさんにハキハキ喋って頑張っていた。だから虚しい気持ちは膨らむ。これでチャンス全部無くなるのはキツいから出来ればさんま御殿みたいな上級者番組は辞めて地道に力つけていってもらいたい。正直さんま御殿はブレイクタレント多く生み出してきたが、一方でそれ以上に犠牲者も生み出してきた。ほのかさんみたいな犠牲者が今後生まれないようにキッチリキャスティング頑張っていただきたい。そして、今回最も得したのは地味にヤバイ女なのにほのかさんとお姉さんのおかげで隠れた雰囲気がある本仮屋リイナさんです。。。

西野カナ作詞技法と変遷について

 西野カナといえば、日本人として初めて台湾紅白歌合戦にも出演した日本を代表する歌手の一人である。惜しまれつつ2019年2月をもって活動を休止した彼女であるが、彼女の歌手人生の軌跡は何とも不可思議な点が多くある。主に客層が頭悪そうなのであまり考えられてこなかったが、この不可思議な点を「歌詞技法と変遷」という視点から自分なりに考察してみたい。

 

 

本来の姿なのか?

 

・初期の歌詞

 

 西野カナはデビュー頃のインタビューによると、パンクロックやラウドロックが好きな女性であると窺える。ここで、彼女のデビュー曲「I」の一節をご覧頂こう。

 

賭けて コケて泣いて emotion 止められない 何故?

drop in a 未来のocean Ready to this hand 'Escape'SOS!!

 

 

非常に複雑怪奇で抽象的である。文というよりは単語一つ一つを感覚で捉えるべき歌詞だろう。非常にハイセンスだと思う。そしてメロディも変拍子で複雑に作られている。これが彼女の本当の姿なのだと想像される。しかし、この曲はヒットしなかった。この挫折を経て(多分)彼女はビジネスライクな歌手人生を歩み始める。

 

 

・第一次黄金期の歌詞

 

こう見えて大学に通っていた彼女は(多分)考えた。ヒットの法則とは何か。それは「共感」であると。そして、平易な言葉を重ねることで実現できると。その読みは見事に当たった。彼女の第一次黄金期の代表曲ともいうべき「会いたくて会いたくて」を今一度ご覧頂こう。

 

会いたくて会いたくて震える

君想うほど遠く感じて

もう一度二人戻れたら…

届かない想い my heart and feelings

会いたいって願っても会えない

強く想うほど辛くなって

もう一度聞かせて嘘でも

あの日のように“好きだよ”って…

 

 

平易な言葉で、多くの人が体験したことがある感情を見事に表現しているといえよう。この時期の歌詞は粘着的でドロドロしているのが多く思春期の偏差値低い人に刺さりまくったのは間違いないだろう。しかし、この路線は偏差値高い風のイキリ野郎などから様々な批判も浴びた。「薄っぺらい」と。当時、私もその一員だったが、今思えばこの批判は的外れだろう。情報量が少ないのは共感の的を大きくするためだ。漠然とした内容ほど多くの人に当てはまるからである。「会いたくて会いたくて震える」殆どの人は震えた経験はないだろうが、「震える」を暗喩と捉えれば多くの人は共感できるだろうし、いずれにしろ平易な言葉でこれほどまでのインパクトはキャッチコピーとして最優秀だ。

続きを読む

昭和特撮は正義のミカタ(見方)

僕は大学生。昔から漠然と好きなものがある。それは昭和の特撮ヒーロー。といっても、特撮ファンを名乗れるほど好きと思ってはないし、知識もそうあるでもない。けど、なんで好きなのかなと考えると、多分現代社会とのギャップが楽しいからなんだと思う。今回はその昭和特撮の極意を述べてみよう。ミカタによってはディスってるとも捉えられかねんが。。。

 

1966年だぜ?

・技術面の創意工夫

今の特撮ももちろん素晴らしいんだけども、面倒くさいことはCGに頼りぱなっしになりがち。それ自体を否定するつもりはないが、当然昭和に十分なCG技術は存在しないで、創意工夫で頑張って作った「特撮」で人々を魅せている。ウルトラマンのバルタン星人の分身シーンなんか「56年前に日本人がこれをやったんか!?」とびっくりするような映像である。人力の苦労が目に見えてより感動してしまうのだ。

 

・価値観のギャップ

特撮番組は主に子供用に製作されてるだけあって教育番組的側面もある。よって平成以降の特撮はどうも分かりやすく道徳的なドラマになってしまわざるを得ないのだ。いや、昭和特撮もきっとそうだったはずだ。けども、やっぱり今観るとおかしいのだ。人も怪獣も血を流して残虐に殺されるし、暴力を正当化するし、辻褄とか矛盾とか関係なく都合の良いように進むし無茶苦茶である。一方で「地球人こそ侵略者であると判明し、迫害された少数原住民は権利主張はどうするのか?」とか子供まずわかんねぇだろみたいな難解な物語を30分に詰めたりもしている。

1972年9月クールが面白い。極右の川内康範原作の「愛の戦士レインボーマン」と極左の佐々木収脚本の「アイアンキング」が同時期に放送されていたのだ。今の感覚ではどっちも炎上することばっかりやってる。良くも悪くも昔の方が大らかで多様性があったように思えるのだ。一長一短でらあるが、個人的にはこっちの世の中の方が面白いかなと考えている。

 

ということで、いつも内容の割に無駄に長いので短めに書いてみた。ここからは伝わる者のみ伝わればいい。僕は「正義のミカタ」というのはこの世に何もないんだと思っている。一人一人が自分なりの「正義のミカタ」を見つけていくしかない。昭和特撮は僕らにヒントだけを与えて颯爽とエスケープしているのだ。ありがとう。

伝説ドラマ「やすらぎの刻 道」厳選名シーン10選!!『道』編

伝説となったドラマ「やすらぎの刻 道」ですけども、ハマり倒したのが私です。大学生です。。。で、今回はそんな「道」編です。菊村栄先生の「脳内劇」ですから、「やすらぎ」で出てくる方も多数出てらっしゃいます。清野菜名さんなんか四役ですからね。大変です。戦前の暮らしからスタートとして戦争が始まって終戦。戦後のドタバタがひと段落したら一気に40年くらい飛んで平成元年へ。そこからちょこちょこ時代は進んで令和元年までを描くという大変なストーリーでございました!この「道」から私が超厳選して好きなシーンを10個選んでみましたよ!!

 

 

一生、私のバイブルです。

 

・鉄平(平山浩行)が「動物は食えるが人は食えん」という理由で戦争を嫌うシーン

鉄平というのがチートなキャラでして、狩りをしてほぼ自給自足で生きてるカッコいい人です。平山さんの顔が新井浩文すぎて嫌な気持ちなるんですけども、、、この人はとにかく戦争が嫌いです。が、理由は殺すのでも「動物は食えるが人は食えん」というわけで、グッときますね。それを赤紙届いても実行して「山窩」に入って50年近く暮らすんですからヤバい奴。にしても、「山窩」って放送していいんだね。すげー。この人は強いから戦争から逃げられたが、弱くて逃げようとした人が出てくるんでまた後で。

 

・公次(宮田俊哉)が智恵子抄を読むシーン

公次ってのがアカデミックで優しいカッコいいキャラなんです。それが海軍に入って死を覚悟して、そうとは言わないけど、たまに家に帰ってきては色々なメッセージを送っているんですよね。その中で、智恵子抄の「東京には空がない」の節を読み聞かせるんですよね。ここの東京とは派遣先の南半球のどこかって意味に変えて考える訳ですけども、やはり誰もが故郷の風景が恋しいんですよね。南十字星は美しいけど、故郷の夜空に敵わないのです。しんみりとしたオシャレなシーンでした。

 

・しの(清野菜名)が剣道の先生でもある特高の人に家族の犯罪の密告をするも怒られて失恋するシーン

これ!総集編回でも飛ばされてて、最終回のエンドロールには出てきたんでちょっと安心しましたけど、個人的には人生で見たドラマ全部合わせてもこれが一番な気がしてます。もうエッグいエッグい。ただ、私の説明力でもまるで伝わらないと思うんですよね。うーん、悩ましい!

しのってのが一応ヒロインです。この「道」の凄いとこは主人公二人がクズってとこです。。。しのさんは平成編では優しく可愛らしい婆さんになるんだが、若い頃が気が強いのよ。ドラマじゃあんまり聞かない主人公が軍国主義称賛。愛国主義者ですね。それで三平というのと恋をします。三平ってのはほぼ無名の役者さんが演じてるんだが正直主役二人を食ったとんでもなく存在感ある逸材なんですよ。絵が上手くて頭良くて優しくて戦争が嫌い。なんでこの対照的な二人が恋愛してるのかがいまいちよくわかんないんだが、途中何年間か仲悪くなります。それはお互い成長して性格正反対なのが分かってきたことと、もう一つ。しのが別の人と恋するんですね。剣道の先生です。イケメンで特高もやってる。で、三平は三平で学校の先生とちょっといい感じ。その学校の先生は共産主義者小林多喜二の本を持ってるんだが、ご時世的に捕まるかもしれないと三平に依頼して燃やすんですよ。で!しのはそれを目撃したんで特高の先生に報告するんですよ。なんだが、特高は「あなたは家族を大切にしないのですか?」と嗜まれるんです!つまりは、好かれようとして言ったのが大失敗で失恋ですよ。その様子も近所の「青っ洟」って奴に目撃されてるという目も当てられない展開。三平がその事件を知ったかどうかまでは描かれなかったけども、自分がしのならしばらく立ち直れないですよ。伝わりましたかね?こんなに「人」を凝縮したようなシーン他に知りませんよ。

 

・公平(風間俊介)らが犬山をボコボコにするシーン

これも総集編回では飛ばされてましたけども、、、ここからはあんまり書かないようにしよう。。。

公平ってのが主役ですね。昭和編では頼りない奴、平成編ではろくでもない奴になります。。。で、犬山ってのが地主の子供でガキ大将。全員に嫌われてる虐めっ子です。(「やすらぎの郷」での一番嫌われキャラは犬山小春だから犬山に何かあるのかなぁ)で、青っ洟という酷いあだ名の友達がいるんだが、婚約した。なんだけどどうやら婚約者は犬山ともデキてると。そこで公平らは犬山を背後から襲ってボコボコにするんです。しばらく安否不明なくらいボコボコにしてました。その翌日、婚約者はケロっとした清楚な出で立ちで公平らと挨拶してました。「女って怖いと初めて知った」印象深かったですね。

 

・公一が紀子とキスするシーン

公一ってのが長男。中盤ちょっと存在感増しますが、平成編では既に亡くなった設定で今ひとつ人物が掴みにくい人なんですけども、青っ洟の姉さんだったかな?が紀子さん。昔は恋仲だったんだが紀子さんが満洲に行ってしまった。が、紀子さんが結核に罹って日本に帰ってきた。人と会えば感染拡大するんでボロボロの小屋でほぼほぼ放置されてるんです。公一はどうにか助けようとする。紀子さんは良い人なんで「移るから来ないで」と気を遣うけども、公一は構わずにキスするんですね。ベタっちゃベタだが王道はやはり良いですよ。それから紀子さん亡くなるんだけども、公一は一生懸命火葬の手配やりますからこの二人の関係性は素敵でした。

 

・しのと三平がキスしてから動けないのを菊村栄(石坂浩二)に相談するシーン

これ厳密には「やすらぎ」編なんですけど、ここにした方がいい気がしまして、、、

やすらぎあるある。夢か妄想か分からんがいろんな人が出てくる。の一例ですね。しのが看護助手とかを通じて戦争の悲惨さを「ちょっとだけ」分かるようになるんです。三平とちょっと分かり合えた。というわけでしのと三平は再会。三平に「死なないで」と告げて接吻。この!泣かせにかかったシーンで、「やすらぎ」に戻るんです。3週間くらい偽札の賭博とかくだらない話が続くんです。そんで、菊村先生が自室に戻ったとこで、「道」が長く中断してるのを思い出す。というより、しのと三平が抗議しに来てるんです。しの「私達はこのあとどうしたらいいんですか!?」菊村「キスしてから動けないの?」しの三平「うん」菊村「それは申し訳なかった」このやりとりが可愛らしくて微笑ましくて気にいってるし、脚本家がどんな感情で日々作品を書いてるかが何となくわかってきてジンときました。

それで、三平結局徴兵が嫌で自殺しますからね。軍にバレたら捕まるからって事故死と隠蔽するし、話がしんどすぎるで。

 

・詩子が臭い翔(菅谷哲也)を気にせず抱きしめるシーン

ここから平成編です!一から説明するとややこしいしどうせ伝わらないんで、程々に。翔ってのは公平の孫。最初はどうしようもない奴だったのが田舎暮らしで農業を始めると更生して立派な責任感ある人になります。詩子ってのは翔の恋人で容姿端麗性格も良いっていう天使みたいな人です。それで、公平がクズなんで居酒屋のママと不倫気味なことなるんです。ママの兄が半グレで慰謝料請求されます。翔は内緒で公平の借金返済の為にバキュームカー清掃(要するに糞尿取り)を頑張るんです。翔が臭いんで何人かにはバレるんですけど、詩子さんは感激して仕事を終えた翔をそのまま抱きしめる。若い恋って感じが良かったです。臭いのに爽やかみたいなシーンでした。

 

・荒木(柳生博)がおりんだけは覚えて泣け叫ぶシーン

荒木ってのは昭和編からいる住民と軍部の中間管理職みたいな嫌われ者。公平からしてみれば、嫌いだけど、彼のハゲ頭を見て幾らか苦労を哀れんでるみたいな関係です。それでこの番組は直後にワイドスクランブルがあって一言大下容子さんが感想を述べるのが恒例。大下さんはこの「おりんちゃん」を何度か気にかけてました。おりんちゃんってのは随分最初の方に数回出てきたキャラクター。荒木の娘で小学低学年くらいの可愛い子。公平にちょっと気があったらしい。けど、人買いで満洲に行っちゃう。数年後悲しそうに売春婦やってた情報だけ残っててその後どうなったんだか不明。あれから60年!荒木は認知症で徘徊。ただ「おりん!!!」と日々叫んでるんですよね。周りはおりんちゃんを知らないんでポカンとしていたが、娘を売ってしまったのがずっと最後まで心に持ってるんだなと、公平だけは哀れんできた。悲しみを共有できないのがいっそう悲しかったです。

 

・しのぶ(清野菜名)が亡くなるシーン

このドラマのエグいとこです。東日本大震災を結構ストレートに描きます。清野菜名さんは「やすらぎの郷」で菊村栄の昔の不倫相手とその孫の二役、「道」でしのとしのの孫のしのぶで二役。大変でしたね。で、父親が福島第一原子力発電所で働いてる。放射能被害は受けなかったが、しのぶは津波で亡くなってしまうんですね。清野菜名さんは「やすらぎの郷」の昔の不倫相手役も東日本大震災津波で亡くなった設定だったんです。劇中劇でよりによってこんなリンクをさせるのかと。そして、清野菜名さんは朝ドラでも津波で亡くなる役したらしいですね。製作陣は清野菜名に何か恨みあるのか。けど、災害を忘れない為にこういう事も必要かなぁと思います。

 

・公平(橋爪功)としの(風吹ジュン)原風景で帰っていくラストシーン

最後はこれですね!次男の竜は詐欺で捕まり、四男の圭は公平の家を無駄で担保に出して借金返せなくなったんで追い出されるという地獄みたいな展開。公平の子供がダメな奴多いのは橋爪功の息子が「やすらぎの郷」出演中に捕まったのとリンクするか気のせいだろうか。。。そして、95歳 にして初の引っ越し日。公平もしの二人で墓参りへ。けど、認知症なんで道が分からなくなる。知らないトンネルが見える。入ってみると三平が待っていて「よく頑張ったからおいで」みたいなことを言う。トンネルを抜けると昭和の風景が広がってきて「そうじゃそうじゃこの道じゃ」と物語が終わるのです。恐らく二人とも亡くなったんでしょうね。この物語は最初「人は誰も原風景(生まれ育った景色)に帰る」というところから始まったんで見事な感動的なオシャレな終わり方だなと思いました。二人とも長寿でギリギリ慣れない環境に触れないで済んだと思えば良かったじゃないですか。文明社会批判強めだが、これから新型コロナで資本主義自体を見直すかもしれないからこの問題提起は素晴らしいなと個人的には思ってますよ。

 

はい!いかがでしたでしょうか?やすらぎ愛が止まらないで5000字に迫る勢いですね!このシリーズ合わせると1万字突破です!!嗚呼卒論これじゃあかんの?。。。厳選に厳選して10個ですから。まだまだ好きなエピソード沢山あります。いかんせん一年間放送してたんで、いろんな話あるんですよ。これだけじゃどんな物語か分かんないでしょ。是非家にいる時間が長い今こそシナリオ本読んでいただきたいなと思います。なんで僕がここまで心に響いてるかって「ドラマチックじゃなくドラマを描いている」からだと思うんです。話が面白いんじゃなくて一人一人の人間性が魅力的だからだと思うんです。こんなドラマが今後も現れますように。そのために新型コロナウイルスが収束しますように。倉本聰さん始め出演者の皆さんスタッフのみなさん素晴らしい作品を計1年半ありがとうございました!!!多分一生私のバイブルです。

伝説ドラマ「やすらぎの刻 道」厳選名シーン10選!!『やすらぎ』編

伝説となったドラマ「やすらぎの刻 道」。ナイツ塙さんも大絶賛でした!そして、塙さんに負けず劣らずハマったのが私。大学生です。。。今回はこのドラマの「やすらぎ」編の超個人的名シーンをプレイバックします!!「やすらぎの郷」編はこちら!!!

hypnosis772.hatenablog.com

 

塙さんがネタ中に「やすらぎの刻 道」の話してましたが、説明完璧に合ってたもんね!!

 

・高井秀次(藤竜也)が九重めぐみ(松原智恵子)と初恋していることに気づくシーン

やすらぎの郷」編でも登場する方のキャラクター説明は省かせてください。。。九重めぐみさんってのは昔一つの局で猛プッシュされてた顔がとにかく良くて人気あった女優という設定ですね。で、秀さんが菊村栄さんに「人生で沢山モテてきたけど、自分がどうなってもいいと思える、つまり初めて恋をしたんだ」みたいなことを涙ながらに話すんですよね。モテ男が後期高齢者になってから人間らしさを獲得するという何ともいえない切なさがありました。

 

・高井秀次と九重めぐみのデートを邪魔するマスコミをやすらぎメンバーが特殊メイクで追い払うシーン

これいいシーン!やすらぎ住民空前の特殊メイクブームが巻き起こったという笑い話が伏線となってるんですけども、マスコミのストーカー気質なとこの風刺にもなってるんですよね。秀さんとめぐみさんのデートを週刊誌が写真撮ろうとしてるんです。で、やすらぎの郷メンバーは考えた。「特殊メイクで幽霊になって、マスコミを脅かせてやろう!」と。そして決行!大成功!!秀さんとめぐみさんのしっとりしたシーンと馬鹿馬鹿しい老女の幽霊芝居が良い対比になって、笑えるんだけどどこか感動するような感覚。凄く素敵でした。

 

暴力団が豊臣軍団を追い払うシーン

これ説明するのややこしいんですけど、やすらぎメンバー10人?がテレビ番組に出演するんですよ。が、メインの「豊臣家康」は横暴でその弟子の豊臣軍団が非常に無礼なんですよ。そんなこんで皆んな怒っちゃって秀さんなんかはぶん殴ったりして帰っちゃう。このシーンもバラエティ番組批判でお盆にやったんで印象深いんですけど、私のその次の回が好きですね。豊臣軍団がやすらぎの郷に襲撃しようするんです。なんだが、白竜さんを始めとするヤクザが止めに入って未遂に終わるというシーン。「秀さんは神様なんだ」っていう任侠らしい感情深いとこがみえてカッコ良かったなぁ。にしても、デフォルメたけしさんじゃん。たけしさんはこれで怒らないとは思うが、たけし批判やれるのも倉本聰さんくらい。まぁいいと思いますよ。

 

・お嬢(浅丘ルリ子)マヤ(加賀まりこ)に竹芝柳介が孫だと告白するシーン

この竹芝柳介っていう謎の奴が2シーズンを彩ります。大河の準主役が大麻所持で夫婦共々捕まるというそりゃもう大事件が起こるんです。その後、沢尻エリカさんが捕まって似たような事態が現実に起こるんで倉本聰恐るべしなんだが、お嬢が15分のほぼ全部を使ってマヤに自分の隠し孫であることを涙ながらに語るんですよね。実は「やすらぎの郷」でお嬢、マヤは主要メンバーとして出演するんだが正直そこまで印象深いシーンはない。これをお二人は倉本聰さんに直接文句を言ったらしいですね。倉本さんも反省して汲み取って今作はこのお二人もいいシーンあります。倉本聰って人の話全く聞かないこともないんだなぁと。

 

 

九条節子八千草薫)が菊村栄に芸能を語るシーン

九条節子、通称「姫」は前作で亡くなってるんですけども、今作は幽霊というべきか妄想というべきかちょいちょい出てきます。それで「芸能って人の心を清めるためになるのよね」みたいなことを言って消えるんです。優しい言葉の中に重みがあるっていうか、それで放送時には八千草薫さんは亡くなってる訳で余計に心に染みてくる感じがしました。

 

・菊村栄一(梅宮辰夫)が菊村栄に天国を語るシーン

菊村栄一さんは菊村栄さんの父親でこれも幽霊か妄想かみたいな感じで主に総集編の回で冒頭に出てきます。梅宮さんも放送期間中に亡くなる訳ですが、最期に俳優として、遺作として遺してあげたかったのかなぁ。近年はバラエティのイメージが強かったですからね。で、「天国で『道』が視聴率二位。」と言い出す。「一位は『ポツンと一軒家』だ」という大ボケ。笑っちゃうし、倉本聰がポツンと一軒家がどえない人気なの知ってるのも笑けてくる。このドラマ、プレバト風俳句コーナーもありますから倉本聰、テレビ見てんねぇなぁ。梅宮辰夫さん、八千草薫さん、素晴らしかったです。ありがとうございました。

 

・中川玉子(いしだあゆみ)が孫の為に万引きしてしまうシーン

大空真弓さん演じる桂木夫人というコメディリリーフええとこのキャラがいて、そのバーターみたいな感じでいしだあゆみさんがいつも付いてるんです。最初見ながら「いしだあゆみがこんな小さい役やるかな」と思ってました。それが、番組後半になって一気に存在感増してくる!鳥肌モノでしたよ。竹芝柳介に関した特殊詐欺が起こって、親玉が宝田明さんだって話になったんです。(それも違って、本当は単にアホが宝田明の名前使っていた)解決のために昔の愛人だという玉子さんが動き出す。この宝田明さんのオーラが凄まじくて素晴らしいシーンだったんですけど、流れで隠し子に会いたいってことになったんです。その隠し子が吉岡秀隆さんなんですよね。ギリギリの生活してるんです。娘さんに靴も買ってあげられない。そこで玉子さんは桂木夫人とともに万引き癖があるんで、衝動的に靴を万引きして届けようするんですよね。私の文章力記憶力では伝わりづらいんですが、とにかく色々な伏線がここで回収されて非常に感動的になってるんです。で、いしだあゆみさんと吉岡秀隆さん、「北の国から」でも親子なんですか?私は観てないんですけど、「北の国から」ファンにはたまんないでしょ。一説によると「北の国から」は2002年に終わるんですけど、東日本大震災以降に復活する計画があったらしいですね。田中邦衛さんが実質引退状態なんで無理だったみたいですが。そのシナリオの一部を使用したとか。とにかくこの数話は石坂浩二さんほぼ出てこなくて、いしだあゆみ劇場。凄い密度でした。

 

・マロ(ミッキーカーチス)の生前葬シーン

マロさん大好きなんですけど、ニセ札を使って博打やる回とかすっごい面白かったんですけど、名シーンとしたらこれですよね。マロさんが膵臓癌を患ってそんなに先がないわけです。だから以前から希望してた生前葬をやってやろう!って運びに。ジュリー藤尾さんの歌も良かったんだが、やはり菊村栄さんの弔辞ですよね。「死の恐怖を笑いで隠そうとしてる。怯えて震えあがった方がカッコいいぜ」と述べるんですよね。この段階は死が近いのを知ってるのは本人と菊村先生と極数人だからこそオブラートにでも核心をつくような喋り方で伝えてるんです。オシャレなメッセージだなぁと思いました。

 

・マヤ(加賀まりこ)が菊村栄とお嬢に諭されて号泣するシーン

倉本聰反省シリーズ。放送終了1ヶ月切ってから彗星の如く登場してすぐ居なくなった謎の「ヨガトレーナーしんちゃん」。実はこのしんちゃんはマヤの恋人で、しんちゃんは別の女性と結婚してしまう!そして、マヤは自殺未遂。。。あまりにも唐突な物語。。。が、菊村先生とお嬢がマヤを見つけて「帰っておいで。自殺未遂は誰も知らないから。豪華客船で旅行してたことにしたらバレないから。」って。それでマヤ号泣。「なんでこんなに優しいの」って。非常にベタなんだが、ベタこそ最強。泣かせますね。ドラマはこれでいい気がします。

 

・菊村栄が墓前でシナリオを供えるラストシーン

10個目はこれにします!「道」の主人公は当初、八千草薫さんが演じるはずだったんだが、八千草さんが病気の為に風吹ジュンさんに変更。風吹ジュンさんは菊村先生の亡くなった奥さん役です。律子といいますが、律子の墓前にシナリオを供えるんです。「あなたのために書いたんだよ」というような感じで。恐らく最後に台本付け足したか変更したんだろう。予定通り八千草さんが演じていたらどういうラストになったか分からないが、結果的にこれで良かったように思えましたね。亡き奥さんのためにシナリオを書く。素敵じゃないですか。石坂さんと八千草さんとのシーンで「姫のつもりで書いていたが途中から律子になった」と言ってたので八千草さんもラストは知っていたはず。天国で納得されてると思いますよ。で、これ撮影したの3月下旬ぽいですから、コロナが早く蔓延してたら撮れなかったかもしれない。ギリギリセーフでラッキーでしたね。とにかく素敵なラストシーンでした!

 

はい!やすらぎ愛が止まらないんでね、3700字くらいになりました!これから「道」編もやりたいんで全部合わせるとこの企画で1万字超えそうですね。厳選に厳選を重ねて10個です。まだまだ言い足りないくらいです。今の時期自宅にいる時間が長いでしょうから、まずは「やすらぎの郷DVDを見たり、「やすらぎの刻 道」はDVDはまだですけど、シナリオ本は出てるんで読んでみたいして頂きたいなと思います。あぁ、これ卒論に出来ねぇかなぁ。多分一生大好きです。

 

 

「やすらぎの郷」名(迷)シーン超厳選10選!

一年間放送してきた「やすらぎの刻 道」がついに終わります!これはもう、やすロスですよ!80代が書いたシナリオを80代が演じるトンデモドラマが終わっちゃいますね。高齢者にターゲットを絞った内容ながら現役大学生の私は前作「やすらぎの郷」からハマりにハマってしまった!通算101個目の記事となる今回は!前作「やすらぎの郷」から厳選に厳選を重ねた名シーン(迷シーン)を10個選んでみます!!

hypnosis772.hatenablog.com

 

「郷」にあって「刻」にない魅力、それは地獄のラブロマンス。。。

 

・菊村栄(石坂浩二)が井深涼子(野際陽子)にフィクションに事実を混える危険性を伝えるシーン

 

井深涼子さんは濃野佐志美(こいのさしみ)という名前で正体を隠して小説家デビューするんです。が、小説内容は本人の体験談や聞いた話ばかりで知る人からすると暴露本みたいになっちゃってるんですよね。それを菊村栄が自分が過去に自分の母の口癖を脚本に載せて流行語までいくんだけど、母を傷つけるだけだったと熱弁するんです。この熱さはきっと倉本聰さんも似たような経験をしたんだろうなって思うリアリティがありました。けど、井深さんは何も響いてないような顔してるんですよね。それがより深く感傷深くて印象的でした。野際陽子さんは放送中に亡くなるんですけど、劇中では最終回まで健康なキャラクターで、確かに健康そうに見えるから素晴らしかったです。なのに、「やすらぎの刻」ではやすらぎの郷最終回後辺りすぐ急逝されたような語りだったんでちょっと悲しかったです。

 

・高井秀次(藤竜也)が菊村律子(風吹ジュン)の位牌の違和感を全く感じる事なく手を合わせるシーン

高井秀次っていうキャラクターは高倉健さんみたいで凄いカッコいいんですよね。けど、だいぶアホなところもあって、個人的には一番魅力的な好きな人です。で、律子さんはすでに亡くなってるんだが、菊村先生もめちゃくちゃなんで若い頃の水着写真を遺影にしてるという。。。どうせ誰も来ないって思ったんですかね。なのに秀さんは普通に手を合わせてるという。全員カオスでおかしみがありました。風吹ジュンの実際の若い頃の写真なんだけども、これは倉本聰さんの所有物ってのも最近知って、ほんまいかれてるんだなぁ思いました。。。

 

・菊村栄がアザミ(清野菜名)とつまるところデートの待ち合わせをしていた際にやすらぎの郷住居者にバレて近くのカフェから覗き見されていたシーン

20前後と80前後が恋愛するというシルバーファンタジーが繰り広げられるんだけども、(最終回で同年代彼氏持ち判明。稀に見るクソ女役だがそりゃそうだろ。)で、ウキウキしながら待ってるところをやすらぎメンバー5人?くらいが微笑みながら見てたんですよね。老人の可愛さが全部出てましたね。「やすらぎの刻 道」ではアザミは全く出てきてませんけど、一年通して恨みを表してるの「やすらぎの郷」を観ていたら分かるんで面白いなぁと。詳しくは4月に書く予定の「道」編で。

 

・犬山小春(冨士眞奈美)のスピーチからの自殺そして水谷マヤ(加賀まりこ)の涙

石坂浩二さんの仕事量が半端ないドラマですけど、冨士眞奈美さんが出演する三週間分は完全に主役奪ってましたね。犬山小春というキャラクターは芸能界きっての嫌われ者なんですけど、ニューヨークの老人が「老人になってからでも夢は叶えられる」と語ってくれたよっていう放送枠15分ほぼ全部使った凄まじい感動的スピーチ回があるんですけど、この数日後に犬山小春は自殺するんですよね。で、遺書を最も仲悪かったマヤに贈るんです。マヤは号泣するんです。なんだけど、遺書を送ってきた事じゃなくて「自分(マヤ)が死んだ時にメッセージを送りたい人がいない」ことに気付いて泣いてるんですよね。この一筋縄にいかない人間の哀しさをえぐく切り取ったドラマ他にあります?私20代ですけど、胸打たれました。

 

・ナスの呪い揚げ

ひょっとしたらやすらぎファン投票やったらこれが一位になるかもしれないですね。謎の伝統「ナスの呪い揚げ」ですよ。ナスを油に入れる際に死んでほしい人の名前を叫ぶという陰惨な行事です。。。妙な馬鹿馬鹿しさとドラマにしちゃ細かすぎるルールが面白かったですね。九条節子さん(八千草薫)というキャラクターは八千草薫原節子を足したような聖人みたいな人で「私は悪い子なのよ」とか言うんですけど、めちゃくちゃ可愛いんですよね。

 

・大納言(山本圭)が真野六郎(ミッキーカーチス)菊村栄に奥さんについて考えるシーン

やすらぎ名物と僕は呼んでるんですけど、2017年に嘘みたいな合成で釣りをしてるシーンがよく出てくるんです。そこで、「天国があるとして、みんなはどの姿なんだろう」という話をしていたら岩倉正臣さんが(大納言)急に真面目なトーンで「妻なら死ぬ間際の妻と逢いたい。話したかったことが沢山ある。」って涙目になるんですよ。凄く感動的なのにマロに全然響いてないんですよね。「若い女に逢いたいに決まってるだろ!」って。この対比が余計に泣けてくるんです。が、マロはマロでふざけてる性格が大好きになっちゃうキャラクターなんです。

 

・ハッピー(松岡茉優)のわいせつ事件

これをわざわざ取り上げると嫌な人もいるでしょう。ネットでは賛否否否否否くらいでしたけど、、、ハッピーが強姦されて秀さんや伊吹五郎さん辺りのメンバーが犯人をボコボコにしに行くってのをお盆一週間使ってやりやがったんです。こんな酷い話をよりによってお盆にやるのかと。恐らく倉本聰さんの姪がそういう事に遭ったからドラマを使って復讐したという感じなんですかね。で、その後もハッピーは明るいキャラクターなんですけど、ハッピーという役名がまぁ意地悪いじゃないですか。それで、「やすらぎの刻」ではハッピー辞めて一切出てこないんです。実情としては松岡茉優さんあれから2年さらに売れて忙しいだろうしギャラも跳ね上がったでしょうから降板なんでしょうけど、(常盤貴子さんもギャラ高いから降板なんだろう)ドラマ的には明るくしてたが、やっぱキツかったんやろなみたいに余計に悲しくなっちゃいます。まぁけど、この話をやる意味はあったと思いますよ。ドラマだからって現実を直視するべき時もありますって。

 

・生意気なシノ(向井理

シノって絶対あの人じゃん。倉本聰作品主演やった事あるし。。。韮川とかもさぁ。。。このドラマは井深さんに注意したにも関わらず、ほぼ匿名できる中傷が多すぎる。そして、何故か許されてる!。。。終始生意気な奴とボコられてましたが、モテ男であるというは認められてるんだなぁとバランスの取り方が上手でしたね。やすらぎ世界では九条節子、高井秀次が2トップなんですよ。原節子高倉健だと思えば分かりやすいでしょ。この二人のオーラが一斉にやってきてシノを小さく見せるのが脚本も演技もバチバチでプロの芸だなぁ思いました。

 

・大道洋子(大原麗子)の回想シーン

最終回直前これは泣きましたね。「このドラマはフィクションですが、各々お察し下さい」で終わったドラマだけあって、ほぼ特定できる下り何度もありましたが、これはそのままでしかないんだもの。「大道洋子の孤独死からこのような事態が二度と起こらないようやすらぎの郷は設立された」と知らされるんですよね。で、あの大原麗子さんの「少し愛して 長く愛して」のあのCMがそのまんま流れるんです。倉本聰さんのこの作品の制作意図を明かした訳ですよね。なんで芸能人が住む老人ホームなんてニッチな設定のドラマなんか作ったんだろって謎が一気に開けるんです。大原麗子さんによって。凄く暖かい瞬間でした。

 

・やすらぎ体操

最後はこれにしました!「やすらぎの刻」でもそうですけど、時折尺調整かどうか知りませんが、突然流れる。「老いダンス」です。テレビ体操みんなの体操パロディみたいなパートとやすらぎ出演者が頑張って体操してるシーンが流れるんですけども、「人生100年年金に頼るな!」ってシーンは松岡茉優というね。そして、振り付けがめちゃくちゃ難しい!松岡茉優だからギリ出来てるんですけど、僕も出来ないし、高齢者が出来る訳ないんですよね。ボケの角度がシュールすぎる。サイコで最高ですよ。最後ウサインボルトのよくやるポーズで終わるんだけど、「ジャマイカのポーズ」と言い張ってるの最高ですよね。八千草薫さんが決めるのだが、可愛さしかない。

 

という事で!客観的にはもっと取り上げるべきシーン沢山あるんですけど、良くも悪くも僕が大好きなシーン10選でした。放送から3年。亡くなられてる方結構多いんですよね。この作品に誇りを持って満足して逝けたならいいんですけど。。。要するに二度と再現出来ない訳です。このドラマは瞬間瞬間が美しいなと思います。ドラマじゃなくて「人」を描いてるからでしょうね。最終回でも「木が伸びるには根が必要。ドラマは見えない根こそ大事に書け。」みたいなメッセージが展開されるんですけど、倉本聰さんの作り方は時代には合わないんでしょうけど、僕は好きですね。倉本聰さんの作ってきた時代にまた戻ってくれることを僕は期待しています。多分一生記憶に残り続けます。大好きです!是非観てください!!!