大河ドラマの「歴史」を大河に解説したい!

麒麟がくる」お疲れ様でした!いやぁ、麒麟がきましたね!まさか天海説を仄めかすとは。。。なんか、信長討ったの本当にそんな理由だったんじゃないかなと思っちゃいましたね。だいたい殺意って一つの原因じゃなくていろんなのが積み重なった結果じゃないですか?これなら秀吉も大返しできるわいね。見事な脚本でした!!

で、「大河ドラマ」の歴史は長い。1963年から一度も途切れることなく続いている。つまり、大河ドラマ自体が大河ドラマの主人公なみにいろんな事を経ているのだ。それから色々と誤解されているように思える。最近の大河によくある批判「話が軽い」「史実と異なっている」「架空人物はいらない」だが、私が調べる限り実は大河ドラマは昔から結構変則的なことをやってきている。もはや普通のことをやるのは大河ドラマといえないんじゃないのか。そこで、今回は「大河ドラマ」の歴史を大河のように語ってみたい。そう「大河」なのだ。つまり、大河と同じく史実と異なっている可能性があることをお忘れなく。そして、私は何より歴史好きでもなければ大河ファンでもないことを心に留めて鼻で笑って頂きたい。

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確かに異色だが、異色過ぎたわけでもないのだ。。。

 

第零章 「大河ドラマ」なんてなかった

そう、最初NHKは「大河ドラマ」なんて言ってないのだ。日曜夜8時にやってる時代劇にすぎない。読売新聞が「大河ドラマ」と勝手に名付けたのが広まり、半ば公認みたいな状況が長く続くこととなる。NHKが公式に「大河ドラマ」をつけたのは2004年からで随分と最近。まぁ雰囲気は、皆「朝ドラ」と呼ぶけどあくまで「朝の連続テレビ小説」であるような状態が長かったようなものか。

 

第1章 黎明期

大河ドラマは初期から尖っていた。第一作「花の生涯」の主人公は井伊直弼。悪役イメージしかないじゃないか!そして、翌年「赤穂浪士」そう赤穂浪士!もう早くも生涯描いてないじゃないか!次は秀吉その次に義経ともっとらしくなってきたが、第五作「三姉妹」はその三姉妹は創作!割と自由な発想で作られていたと想像できる。

 

第2章 黒歴史

その後も有名人をやるのを基本としながらも原田甲斐とか柳生宗矩とかあんまりよくわかんない人も主人公にしたりもしていた。「勝海舟」では当初脚本は倉本聰大先生だったが富良野に逃げちゃって交代。勝海舟役は渡哲也さんだったが病気患って途中から松方弘樹さんに交代。まぁグダグダである。そして、基本的には安定していたのだろうが、NHKが大河に飽きた!これが半ば黒歴史「近代大河3部作」である。なんなら昭和の話もあった。これじゃ朝ドラと変わんねぇじゃねぇか!と大不評で従来の戦国メイン路線に戻ることとなる。

 

第3章 黄金期

従来路線に戻して奇しくも突如として黄金期を迎えてしまう。そう「独眼竜政宗」だ。これが大河最高視聴率。初期のテレビ聡明期が視聴率取れそうなもんだが、実は視聴率40%超えまくったのは80年代後半なのである。「独眼竜政宗」で色々な改革を行なったのは別の記事を読んでもらうとして、ここからしばらく無双状態が続くが、平成に入り、NHKはやっぱり尖ってしまうこととなる。

 

第4章 混迷

1993年、何を思ったのか大河を半年放送にした。「琉球の風」だ。琉球王国を取り上げたのはこれだけ。なんならテーマソングは谷村新司のポップス。続く「炎立つ」は奥州藤原氏と激シブ。「花の乱」で応仁の乱を描くが日野富子を正義にするには無理があった。で、視聴率も駄々下がりで、結局一年放送に戻った。

 

第5章 男女平等

21世紀に入り、雰囲気が民放ドラマぽくなってきたのは確かだと思う。そして、男女平等だかなんだか知らないが、女性主人公の年が交互に訪れるようになり、なんなら戦国幕末を行ったり来たりするようになる。けど、ある程度ルールが見えるようになったのは「保守化」と言えるのかもしれない。。。

 

第6章 現在

近年では女性主人公がまた少なくなり、戦国が多いものの東京五輪やったり、鎌倉前期もやる予定だったり、また自由さが戻ってきているような気もする。ここまで書いてみて思うのは、大河ドラマって本当はそんなに重いものじゃないんじゃないかということ。確かに一年通し放送で出演者といいセットといい日本一金のかかったドラマである。が、その一方伝統的な決まりはさほどなくて割と自由に作られてきた。大河の長い歴史の中で良かったことだけを思い起こして今の大河に文句をつけている気がするのだ。

 

最終章 未来

2022年の大河ドラマ三谷幸喜作「鎌倉殿の13人」なんか毎週憶測で罪をなすりつけあう十三人の優しい日本人が見られそうだなぁ。2023古沢良太作「どうする家康」なんか毎週無理難題をヒラメキと騙し合いで解決するコンフィデンスマンの世界が見られそうだなぁ。。。めちゃくちゃコメディじゃないか!!いだてんの視聴率を忘れたのか!!!が、やっぱりNHK的には大河はやはり自由なのである。視聴者が勝手なイメージを付けて勝手に困っている。僕は楽しみですよ~!ただ、やっぱり真面目な大河も観たい!それは2024年以降を願おう。麒麟がくるその日まで。